最近の就活は、リクナビやマイナビなどの就活ポータルサイトを通じて、簡単にエントリーできるようになったことから、企業は最初の関門として筆記試験を導入するケースが増えてきています。
実は、筆記試験の種類は非常にたくさんあり、企業に導入しているテストは異なります。
企業によって筆記試験を行う理由は様々ですが、応募してきた就活生の「最低限の学力・智力」を見るためや、機械的に「足切り」をする基準として使うためなどが考えられます。
試験によって難易度や制限時間、出題される仕組みなど様々ですが、事前に全く準備をしないで良い点数を取れるほど甘くはありません。
事前に準備をするために、どのような筆記試験があるのかを知り、そして志望企業では何が使われているのか調査することが大切です。
今回は、就職試験で課せられるよく見る筆記試験をまとめてみました。
目次
SPI3
まずは、筆記試験の中でも特に有名なSPI3について見ていきましょう。
SPIはリクルートが就職試験用に開発した検査で、現在使われている最新バージョンがSPI3です。SPIとは"Synthetic Personality Inventory"の略です。日本語では「総合的適性検査」と訳されます。
2016年度には11,900社で利用されており、筆記試験の最大手です。
試験内容は「能力検査」と「性格適性検査」の2種類です。 能力検査は「言語分野」「非言語分野」に分かれ、30~40問の問題が出されます。性格適性検査では「行動的側面」「意欲的側面」「情緒的側面」が測定され、個性を見られます。さらに企業によっては「英語分野」、「構造把握力」の受験が求められる場合もあります。
能力検査と性格検査が主な内容となっており、他のテストに比べて対策がしやすくなっています。市販の対策本を使って対策しておけばまず足切りに引っかかることはないでしょう。
時間制限がありますので、ペース配分に気を付けて取り組みましょう。
テスト形式
テストセンター
テストセンターと呼ばれる専用会場で、専用のパソコンでテストを実施します。
企業からは替え玉受験を防止することができるので好まれていて、大卒採用では6割以上がこの形式で行われているようです。
会場はSPI3を提供する株式会社リクルートキャリアが運営しており、全国主要都市に設置されています。
採用選考を受ける企業から、受検依頼のメールを受け取り
指定された受検期間内で都合の良い日程・会場で受検することができます。
試験内容
能力検査:約35分(言語・非言語)
性格検査:約30分
※ 企業によってはSPI英語(ENG)を実施するところもあります。(約20分)
WEBテスティングサービス
受検者の自宅など、いつでもどこでも受検可能な試験形式です。
こちらは自宅での試験を前提に作られていることから、電卓の使用が必要になるような計算問題も出題されます。そのため、電卓を使いこなすことも求められます。
試験内容
能力検査:約35分(言語・非言語)
性格検査:約30分
※ 企業によってはSPI英語(ENG)を実施するところもあります。(約20分)
ペーパーテスト
受検する企業内で、マークシートによるテストを受検します。
ほとんどの場合、計算用紙が用意されないので狭いスペースで計算する練習が必要かもしれません。
試験内容
能力検査:約70分(言語・非言語)
性格検査:約40分
※ 企業によってはSPI英語(ENG)を実施するところもあります。(約30分)
極稀に、 受検する企業内でパソコンによるテストを実施する「インハウスCBT方式」を導入している企業もあるそうです。
SPI3の参考書
玉手箱
玉手箱は、日本SHL社が開発・運営しているWebテストで、SPI3と同様に多くの大手企業において採用されています。
実施する企業によって言語や計算、英語など実施される場合があります。英語に関しては国語の「論理的読解」と同じ形式の問題が出題されます。
パーソナリティ分野として性格・意欲を図る問題もあり、それぞれ簡易版と本格版が設けられているのが特徴です。
問題数に対して与えられる時間が短いため、集中して取り組む必要があるでしょう。
テスト形式
WEBテスティングサービス
一般的に、「玉手箱」と言われた場合、自宅で受験するWEBテスティングサービスを指しています。
出題内容は大きく計数、言語、英語に分けられます。英語は実施する企業と実施しない企業がありますが、計数と言語に関してはほとんどの企業で実施されています。
テストセンター(C-GAB)
2013年の夏から玉手箱をテストセンターで受検できる「C-GAB」が登場しました。
SPI3のテストセンターと同じように専用の会場に出向いて、パソコンで能力テスト(計数、言語、英語)を受検します。
出題内容は玉手箱と同じです。ただし、玉手箱は企業によって科目構成や問題形式が異なりますが、C-GABはどの企業も同じ科目構成、問題形式です。
玉手箱は自宅受検なので電卓が使えますが、C-GABでは使えません。計算は筆算で行いましょう
玉手箱の参考書
CAB・GAB
CAB
CABは玉手箱と同じ日本エス・エイチ・エル社のテストですが、IT企業のSEやプログラマー職向けのテストとなっています。内容は計算問題と性格検査で構成されています。
IT関連職としての適性を診断します。
SE・プログラマー・カスタマーエンジニア・プロジェクトマネージャそれぞれについての職務適性だけでなく、入社時に見ておくべき「ヴァイタリティ」「ストレス耐性」などの9つ特性についても予測します。
GAB
GABも日本エス・エイチ・エル社のテストです。CABよりも幅広い職種で使えるようになっているため、他のWEBテストとそれほど変わりありません。試験内容は言語、計算、性格検査となっています。
知的能力(言語理解・計数理解・英語理解)とパーソナリティについての詳細な測定結果と同時に、CABと同様に入社時に見ておくべき「ヴァイタリティ」「チームワーク」などの9つの特性に加えて、将来の マネジメント適性、「営業」「研究開発」などの7つの職務適性について予測します。
CAB・GABの参考書
TG-WEB
TG-WEBは、筆記試験シェア3位のヒューマネージ社が行っている試験形式で、玉手箱などと同じように自宅で受験するタイプのテストです。
科目は、言語・計数・英語・性格です。
言語・計数分野には従来型と新型の2種類があるので、区別をして場合によっては両方の対策をしましょう。
従来型はWEBテストでは最難関の1つと言われていて、非言語18分言語12分と表記されていたら従来型の可能性があります。
対して新型は問題数が多く時間が短いのが特徴で、数学は四則逆算型と図表の読み取りの融合問題、国語は類義語,対義語,格言の問題が中心に出題されます。
TG-WEBの参考書
SCOA(スコア)
SCOAは、NOMA総研社製の採用テストです。20年以上にわたってさまざまな企業で実施されてきた採用テストで、学生の人気を集める大手企業の中にも、SCOAを毎年実施しているところが多数あります。
主に数理・論理・言語(国語)・英語・常識の5科目で構成され、SPIと比べると広範囲の問題が出題されるため、5科目を深く掘り下げた勉強方法が必要となります。60分で120問を解かなければならないため、他の試験形式と同様に処理速度が求められます。
SCOAの実施方式は、ペーパーテスト(マークシート方式)とテストセンターです。自宅受検型のWebテストはありません。
SCOAの参考書
内田クレペリン
内田クレペリン検査は、ドイツの精神医学者エミール・クレペリン(1856~1926)が行なった研究に着想を得て、日本の心理学者内田勇三郎(1894~1966)が、1920年代から研究を始め、検査方法と妥当性について研究を重ね開発したものです。
簡単な一桁の足し算を1分毎に行を変えながら、休憩をはさみ前半と後半で各15分間ずつ合計30分間行います。
全体の計算量(作業量)、1分毎の計算量の変化の仕方(作業曲線)と誤答から、受検者の能力面と性格や行動面の特徴を総合的に測定します。
内田クレペリン検査では性格・行動面の特徴を「発動性」「可変性」「亢進性」の3つの側面から見られます。
- 発動性:ものごとへの取りかかり、滑り出しの良し悪し
- 可変性:ものごとを進めるにあたっての気分や行動の変化の大小
- 亢進性:ものごとを進めていく上での強さや勢いの強弱
特別対策をする必要はありませんが、一度練習をしてからの方が本番にびっくりしないですむかもしれません。
IMAGES(イメジス)
IMAGESとは日本エス・エイチ・エル社が制作する適性検査で、能力検査と性格検査で分析されます。能力検査は「計数」「言語」「英語」の3つでテストが行われ、特徴としては試験時間がそれぞれ10分となっており、他のものと比べても特に短いことがあげられます。
筆記試験対策=問題集を繰り返し解くこと
就活で出てくる筆記試験は、「大学受験の様に難しい知識を問う」よりは「短時間で大量に正確に処理する」ための処理能力を見るための物が多いです。
そのため、事前に準備をすることで足切りラインを超えることができます。
ここでも紹介している参考書や問題集を使って、時間の許す限り繰り返し解いて準備しておくことをおすすめします。




